![]() 今まで外観しか知らなかった香港文化中心の中に潜入を 兼ねて地元バレエ団の「白鳥の湖」を見てきました。 左 ← はプログラム(無料)表紙。なぜ黒鳥? 系統でいえば英国系になるのかな。ちょっと前まで英国 だったし。芸術監督はStephen Jefferies氏。経歴はプログラ ムによるとロイヤルバレエスクール→カナダナショナルバレエ →ロイヤル。美術はピーター・ファーマー。他、照明等、舞台 スタッフは英国人多し。ダンサーの階級はプリンシパル、シニ アソリスト、ジュニアソリスト、コリフェ、コールド、の5つ。 ダンサーのレベルは思っていたより高かったです。私が見た のは土曜日のマチネだったので、主役はシニア・ソリスト、 ロットバルトはコリフェでしたが、話を引っ張っていく存在感は 十分にありました。マチネでコレなら、プリンシパル勢揃いだ と東バぐらいのレベルになるのでは??群舞も揃っていたと 思います。全体的にダンサーのスタイルが良く(アジア人とし ては。韓国国立バレエ団ほど西洋的ではないけど、子供体型 でもポッチャリでもない)、表現力、演技力もありました。 観劇メモによりますと。演出は各種取り混ぜの悲劇版。以下敬称略。 ●1幕。ワルツと乾杯の踊りは同じグループ。人数が少ないので(8組ぐらい)、舞台を埋める ためかリフト多様の振付が多く、ちょっと忙しないかんじがしました。王子の張堯(Zhang Yao) は身長はやや高め、というぐらいだけど、全体的なバランスが良い。薄すぎず厚すぎず短すぎ ず長すぎず。脚も真っ直ぐ。ちょっと5番が甘いかな。結構脚に隙間があったよん。気合いが 入っているときはしっかし閉じているけど。ここの演技はもうちょっとメランコリックな方がいい んじゃないかなあ。気品はあって王子らしくはある。ベンノの日高賢二はマイムがうまかっ た!パ・ド・トロワの男性もベンノ。「王子の友人」という設定だから、ある意味正しいよね。ここ もリフトが多かったなあ。女性陣、高秀桃 (Crystal Costa)と富村京子も良かったです。家庭 教師を振り回すのは女性一人でした。ベンノが王子を誘って1幕は終了。 ●2幕。ベンノ他数名の友人達と狩りに来た王子。ロットバルトの林立峯(William Lin)はコリフェ だけど、踊り慣れているような気がする。禍々しさが良く出ていました。BMBのリカ・ナーガを 思い出させる動き。羽はブルメイステル版のようなジュディ・オング系。黒ではなく鈍い金色? 王子とオデットの出会いはロイヤル系のマイム。オデットの金瑤(Jin Yao)は、私の理想ほど 腕は長くないけど、動きはなめらかなので、その辺はあまり気にならないっす。二人が一度 引っ込み白鳥の群舞。20羽ぐらい?2重円のフォーメーションで私が好きな方だ!と思って いたら何故かその真ん中でビックリしているのはベンノ。なんで???ここからちょっと記憶が 曖昧。すんません、睡眠時間が短かったので、ちょっとウトウト。う〜ん、でも、なかなか白い 世界でしたよ。群舞の途中で通常2羽&4羽が真ん中で踊るところは2羽のみ。4羽の白鳥の 後の大きい白鳥も、この2羽でした。 ●3幕。王子は黒い衣装。6人の花嫁候補と踊った後にロットバルトとオディール登場。各国の 踊りはロットバルトの手下。スペインの女性は、黒地にちょっと緑が入った衣装で、その辺の お姉ちゃんが結婚式に着ていく衣装ぽくって、好みじゃないわ。踊りはフラメンコっぽい振付で メリハリに欠けていたような。反り返りが見たかったんだけどなあ。続いてはチャルダッシュ。 これは、まあ、普通。次はナポリ。牧歌的で・・・・って悪魔の手下なのに・・・・・・。微笑ましい 雰囲気になったところでオディール&王子登場。えっっっっ!なんで〜。シメるんならマズルカ じゃないの???とまどいの中、踊りは続く。金瑤は黒鳥の方が合っているかな?キレの良い 踊りでした。32回転はダブル入り。一回すごく危なくなったけど、持ち直して最後まで回りきり ました。会場からも大拍手。張堯も、この辺の誑かされつつ、オデットの幻影が・・・の演技は なかなかに良いですわ〜。相変わらず脚に隙間はあるけれど。ベンノはいなかった、かな? 宮廷の人々は、ちょっと衣装負け。あまり着こなせてなかった。 ●4幕。概ねブルメイステル版。白鳥が2列で上手に消えていくヤツ。なのに、なぜかオチは 悲劇版。絶望した白鳥が湖に飛び込み、王子が後を追い、弱ったロットバルトに白鳥達が 攻撃(ってのは嘘)。人間に戻りつつある彼女たちの後ろ(紗幕後ろ)、天国に昇る二人の姿 で幕。 途中、王子を攻撃するロットバルトに、オデットが立ち向かう場面(舞台上では、ロットバルトを ちょっと押すぐらいなんだけど)がありました。その時、彼女自身、驚いた表情でした。運命に 従うしかなかった自分が悪魔に反抗するなんて・・・、というのかな、自分の行動にとまどう 金瑤の表情がとても良かったです。初めて自分の意志で行動できたのは王子を愛したから。 「愛」が彼女に力を与えたんだな、と。愛する二人の姿にロットバルトの力が奪われるわけ ですが、その前段階として、説得力のある演出でした。 ●オーケストラ。音自体は悪くないけど、「白鳥」にはまだ慣れていないのかなあ?黒鳥の弦が コキコキしていて、滑らかじゃなかった。指揮者(Francis Rainey)がバレエ慣れしていないかと 思ったんだけど、プログラムによると1970年からシュツットガルド・バレエ団で指揮など、バレエ 作品はたくさん経験しているようなので、オケ側の問題かな? ●会場など。入場料はS席で300HKドル。日本円だと4500円ぐらい。別な会場ではもっと 安いみたい。会場なのかオケの有無なのか。チケットは前日に香港文化中心のチケットボック スで買いました。座席表を提示されながら、最初はH列の真ん中と言われたのですが、手振り 身振りで後方通路側にして貰いました。当日行ったら、オケが入ったのでH列は前から2列め ぐらいでした。変更できて良かったわ!会場の雰囲気は、私の知っている中ではさいたま文 化センターが一番近いです。椅子はなんとなく1000days劇場を思い出す赤。物販はほとんど なく、バレエ団のポストカードとかが売られていていた程度。目に付くところでは飲食物は販売 されていませんでした。夜になると出るのかなあ?ドレスコードは無いようで、皆さんラフな 格好でした。海洋公園帰りのGパンの私も全然浮きません。バレエファン、というのではなく 単純に「バレエ(「白鳥の湖」)を見に来てみました〜」ぐらいの気軽なカンジっぽい。1階席で オペラグラスを持っていたのは私だけかも?って状態。白鳥の出とか、黒鳥の出とかで拍手が 無かったので、みんな楽しんでるの〜?と不安でしたが、カーテンコールでは大いに盛り上が っていました。こういう、マニア(笑)じゃない人たちが楽しんでいる姿って新鮮。良いわ〜。 マチネということもあり、会場にはお子様が多かったのですが、開演中は静かでした。香港の 喧噪からは、こんなに静かにしてくれるとは想像していなかったので、ちょっと感動。 ってなワケで、外国でのバレエ鑑賞は初めてでしたが、なかなか楽しゅうございました。また機会が あったら見てみたいカンパニーでした。 香港バレエ団公式サイト(英語) → http://www.hkballet.com/eng/index.html |